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2020/10/11

OODA(ウーダ)とは何?

コロナウィルス問題に代表される昨今

は企業経営に関わらず実に「不確実性」

に満ちています。

 

神戸大学大学院経営学研究科教授の

原田勉氏が企業経営の観点から、

「OODA Management」

~現場判断で成果をあげる次世代組織

 のつくり方~ (東洋経済新報社)

という本を出しておられます。

 

経営の観点だけでなく、コロナ時代の

生き方、処し方に通じる示唆に富んで

いますので、ご紹介します。例えば

前回ブログで取り上げたテニスゲーム

の組み立て方にも大いに参考になります。

 

 

今日の企業経営で大切なのは「計画」

ではなく、「スピーディに対応する

こと!変化の激しい状況に即応する

方法「OODAマネジメント」である。」

 

現代の企業経営は想定外の不確実性に

翻弄されがちだ。確実な状況の中での

マネジメントはそんなに難しいもの

ではない。計画を立て、進捗を確認し

必要に応じ、軌道修正すればいい。

しかし、不確実性の中では、スピード

が重要になる。状況は刻一刻と変化

するために、その変化のスピードに

追いつく必要がある。計画通りに動く

と「不測の事態」が生じた場合に、

どうしても「停滞」する。

 

◇OODAループが成果をもたらす

①観察(Observe)

②情勢判断(Orient)

③意思決定(Decide)

④行動(Act)

 

◇OODAループとPDCAサイクルとの違い

計画を出発点としないことが最大の違い。

OODAループでは「観察」から始まる

ただし、やみくもに観察することは効果的

ではない。顧客から発せられるシグナルを

スクリーニングする仕組みを作る。

 

◇スクリーニング化

スクリーニング化とは、顧客のシグナ

ング行動を誘発するために行う。

情報優位者が「シグナル(合図)」を情報

劣位者に送ることで、自分の優位性を

アピールすることができる。これを

「シグナリング」と呼ぶ。(ノーベル

経済学賞受賞者マイケル・スペンスの

提唱)

 

例えば、企業にとって潜在顧客に働きかけ

て顕在顧客にすることが重要だが、これは

とても難しいこと。そこで、「潜在顧客

のシグナリング行動を誘発する」という

スクリーニングの仕組化が必要となる。

(難解ですが、がまんしてもう少し読み進め

てください)

 

・それで成功したのが積水ハウスの営業

プロセス

 

展示場→データベース→納得工房

 

家を建てたい人は、まず展示場を見て回る。

アンケートに記入する。本気の人は複数の

展示場を見て回る。それが識別されれば

営業部隊から「納得工房」へ訪問するよう

に勧め、キッチンやバスタブなどの仕様を

経験してもらい、この段階になって営業

は具体的な商談に入る。

 

冷やかし客は決して納得工房は訪問しない。

こうして潜在顧客をあぶりだす。これが

スクーリニングだ。

 

◇焦点化(観察対象の選択と領域の限定)

 

・キーエンスの高収益の秘密

高収益を支える主要な要因のひとつが

高い開発力にある。同社には調査、企画、

開発プロジェクトを一気通貫ですべて兼務

する企画立案者がいる。彼らがOODAループ

を高速で回すことで、いち早くヒット商品

を生み出している。

 

多くの企業は何がどのくらいの頻度で売れた

のかといった営業情報を重視する。しかし、

この営業情報は開発にはまったく役に立たない

 

キーエンスでは開発情報を重視する仕組みが

ある。「開発情報」とは顧客の現場で製品が

どのような使用をされているのか、その課題

は何なのか、といった製品の使用状況に関する

情報だ。

 

キーエンスでは、企画立案担当者が直接

様々なユーザーを訪ね、現場を実際に観察

する。現場を観察し、そこで課題、問題点を

情勢判断する。これが新製品開発のネタに

なるのである。

 

◇「直観で判断する」の仕組み化

分析思考やロジカルシンキングは必ずしも

有効ではない。分析に時間をかけるあまり

行動が遅れては本末転倒であり、現実には

直観的判断で意識決定することが多い。

 

経験豊富な陸軍下士官の場合、経験豊富な

野戦指揮官の95%以上が直観的判断にまか

せていたことが明らかになっている。

 

リーダは「発見力リーダ」「実行力リーダ」

に分けられる。仕事がよくできる優秀な

リーダは「計画や分析を重視し、細かい

ところに目を配り、不都合があればすぐ

気が付く」タイプだ。

 

一方、「発見力リーダ」は、計画や分析

などにこだわらず、「人脈を広げ、そこで

質問することで、多様なアイディアを収集

し、関連づけ実験していく」タイプだ。

 

このように行動的、外向的な行動特性を

持っている。優れた直観的判断には

このような行動特性の裏付けが必要なので

ある。

 

◇「発見力リーダ」になるために必要なこと

・「発見力に優れた人の行動特性」

 観察、質問、実験、人脈、関連付け

・「実行力に優れた人の行動特性」

 計画、分析、細部重視、自己規律

 

行動特性とは天賦の才能や資質のことでは

ない。行動特性を変えることはいつから

でもできる。OODAループを回していく

ためには、このような行動特性を意識的

に実践していくことが求められる。

 

「情勢判断の仕組み化」としては発見力

リーダ行動特性を促進することを指す。

 

以上、ビジネスに関わったことがある方

なら思い当たる節があると思います。

私もPDCA型の限界はは肌身をもって

嫌というほど感じていました。

PDCAを入れ替えて、CAPDとしてCHECH

から始め、ACTION→PLAN→DOなどとも

いっていました。

 

日常生活の中にも「発見型リーダ」の

資質と「実行型リーダ」の資質をうまく

使い分けて、ものごとを上手に進める

ことができるような気がします。とても

示唆に富んだ文献です。

 

Dsc_1370

 

庭の山茶花が早くも咲き始めました。

秋から冬に向かっていく準備ができて

きています。

 

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