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2019/08/19

インターネット、AI&IT巨大企業

7月からインターネットやIT巨大企業

を取り巻く環境について取り上げてきま

した。今回はそのシリーズの最終回とし

てAI脅威論やその裏に潜むIT企業の

思惑をフランス人哲学者の著書を参考に

考えてみましょう。

 

「そろそろ、人工知能の真実を話そう」

著者 ジャン=ガブリエル・ガナシア

(早川書房 2017年)

 

「技術的特異点」(シンギュラリティ)

は何回もでてきました。すなわち機械が

自らを製造し、成長して、ある時点で

人間の能力を超える。そして、世界が

変わり人間が変わる。

 

◇科学者たちの警告

ホーキング博士が2014年に「インディペ

ンデント」に掲載された声明文で「人工

知能のもたらす不可逆的結果」について

警鐘を鳴らした。そして多くの科学者

たちがその声明文に署名した。

 

人工知能は確かに驚異的発展を遂げた。

自動運転、アップルの音声認識アプリ

Siri・・・やがて人間が書いたプログラムで

動くのではなく、自らが情報収取して

築きあげられた知識で動くようになり、

結果コンピュータが我々を支配するよう

になるだろうと。

 

◇カーツワイルが予言する不老不死

人工知能の権威であるレイ・カーツワイル

によると、我々はもうまもなく、コンピュ

ータに意識をアップロードするようにな

り、それによって不死を手に入れられる

という。

 

人類は生き残るためにテクノロジーと

ハイブリッド化されたある種の「霊魂

移入」に辿りつくことを余儀なくされる。

ひとたび意識がデジタル化されてしま

えばどこまでも生きながらえる。

予想によると2045年ごろだ。

 

◇コンピュータは自律できるか?

自動運転車の制御に使われる「機械学習

ルゴリズム」は目覚ましい進歩を遂げ

ている。だが、その理論やルールは人間

設定されたもので、機械はそれに従っ

行動するようになっている。そのため

機械が完全に自律して、人類を支配

することなどということは考えられない。

 

◇インターネット巨大企業の狙い

将来生じうる問題や、自社に何ができるか

を訴えることで「自分たちは公共のために

正しいことをする企業である」という良い

イメージを広めようとしている。たとえば

グーグルの企業理念は

「世界をよりよい場所にする」

 

こうやってシンギュラリティの宣伝に巨費

を投じている。その宣伝の裏には、新しい

社会の確立という大きな目的がある。

 

インターネットの登場、発展に伴い、ハイ

テク企業が国家の役割(保安・税の徴収・

教育など)を担うような、役割の移行が

進んでいる。

 

同時に大組織、銀行、省庁、企業がサイバー

スペースへの依存を深めている。とはいえ

そのサイバースペースが海外から攻撃に

さらされても国家は十分な対策を打ち出せ

ないでいる。

 

◇国家を超えるハイテク企業

国家と領土の関係がインターネットの登場

でボーダレスしていく中で近代の主権国家

が受け持つとされていたいくつかの役割

について、国家の能力はハイテク企業に

大きく先を越されている。

 

ハイテク企業が国家の役割をより巧みに

より安価で担えると主張するまでになっ

た。

 

今や、その権力は巨大企業によって少し

ずつかすめ取られ、国家はやせ細って

きている。我々はこうした政治の大転換

を目の当たりにしている。

 

シンギュラリティという壮大な物語は

これらの変化がもたらす危険性を隠して

いる。

 

長かった梅雨明けの猛暑の日々、頭を

冷やして情報の氾濫、巧みに統制された

情報の影響力、常時接続の個人情報の

外部による蓄積、人間の脳に対する

影響・・・・・ 時々インターネットを遮断

して自分というものをリセットしていく

必要性を感じる今日この頃です。

 

 

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