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2018/03/11

「百歳人生を生きるヒント」

五木寛之氏は私の人生を考える上で多くの
ヒントを与えてくれる作家です。

昨年末出版された「百歳人生を生きるヒント」
(日本経済新聞出版社)をみてみます。

ここでも50才代が準備期間とされています。
今回、五木さんは50才から10年刻みにして
語っています。特に50才からが、なぜ区切り
かも合わせて考えてましょう。

◇50代の事はじめ
 「人生50年」つい20世紀の前半まで人々
 は人生の長さをそう考えてきた。以降は
 「余生」だった。ところが最近は80才どこ
 ろか、80才近くまで働く人々が現れ、
 「人生100年」時代となってきた。

 50才で前半の区切りである例えば定年
 が見えてきて、あとは悠々自適の静かな
 老後ではなく、あと50年どう生きるか?
 という歴史が体験したことのない未踏の
 世界が現れてきた。

 そこで、80才を越えた五木氏が10年区
 切りでどう歩むかを考えてみた。

 ・長い下り道を歩く覚悟
  人生を登山にたとえるならば、50才まで
  の人生は頂上を目指して上る道。以降
  は麓の登山口を目指して降りる道。

 ・寄りかかからない覚悟
  いわゆる権威(政府、会社等々様々な
  もの)などから離れ、自分自身の二本足
  を頼りに進んでいく。百歳人生とは、
  自分の幸せを構築するための長い
  スパンを、天から与えられた一種の
  モラトリアムと考えた方がよい。

◇60代の再起動
  体調など明らかに50代とは異なり、
  今までと感覚が異なってくるため、
  それまでの習慣を見直し、あたかも
  PCを再起動させるような覚悟が必要

 ・俗世間にありながら出家の心を持つ
  今、ミニマリズムといわれるモノを
  ほんの少ししか持たないで生活す
  ることが支持されている。いろいろ
  な雑事を究極まで削ぎ落すのもいい
  かもしれない。

 ・あえて迷える子羊になる
  私たちはいろいろな関係性を「絆」と
  いって大切にしてきた。キリスト教で
  も群れから離れてしまう子羊を案じ
  ている。

  しかし、あえて独りになって、自由に
  自分の行く末を、そして世界を眺め
  なおしてみると、今まで気づかなか
  った人生の楽しみが必ず目に入って
  くる。これも下山の愉しみのひとつ。

◇70代の黄金期
 これまでの常識では、70代は本格的
 な老いの道に分け入る年代だった。
 盆栽にハサミを入れているイメージ
 だったが、最近の70代は元気である。
 仕事はもとより、おっしゃれをして街を
 歩いたりしている。

 お勧めは「脳の健康法」だ。
 すなわち、再学問のすすめである。
 若いころは古典を読んでも感心はする
 が、60代を過ぎて世間から自由になれ
 る70代からが一層面白くなるのではな
 いか・・ 大学に顔を出すのもいい。

◇80代の自分ファースト
 今まで自分流に生きてきていると思っ
 ている人でも、人間関係には気を使い
 心を擦り減らして生きてきたのでは
 ないだろうか。

 嫌われる勇気を持ち、孤立を恐れない
 で、自分の内なる声に忠実に生きて
 行動し、若い世代の顔色を見たり、
 阿(おもね)ったりしないということだ。

◇90代の妄想のすすめ
 あと5年で90代だが、あまり悲観して
 いない。歩けなくなっても、手が動か
 なくなっても、その時点で働いている
 脳細胞を駆使して、妄想する楽しみ
 を味わいたいと考える。

 ・想像力よりも妄想力
  「人類は虚構について語る能力を
   獲得したことにより、霊長類の
   最強のポジションを得た」
  (サピエンス全史より)
  想像の翼を広げ虚空の時間に
  遊ぶのもよい。

 ・記憶は無尽蔵の資産
  90才には90年の記憶資産がある。
  積極的ノスタルジーを楽しもう。
  現実逃避のようにネガティブなニュ
  アンスがあるが、そんなことはない。
  
  古い流行歌を聞けば、自分がタイム
  スリップして幸せな気分になるで
  はないか・・・

  ノスタルジーの深さに人生の深さが
  ある。だから郷愁を自信をもって
  楽しもう。

以上が85才の五木さんの提案。

考え方で世間の常識にとらわれ過ぎない
ように、適度にわがままで、八方美人に
なる努力は捨て、モノも減らして、内なる
わが身の感覚を大切に、ゆっくり麓に降
りていくことを前向きに捉えようということ
に感じます。

そのはじめは50才代であるわけですね。

何故なら、家族を養い、組織や事業に集中
してあらゆる努力を惜しまずにつぎ込んで
きたあなた。50才からはそうして背負って
きた荷物を少しずつおろしていく時期。
健康面でも更年期を迎え、今までのように
はいかなくなる年代。

だから、自分にリブート(再起動)を掛け、
自分をリセットし、100年時代の後半を
しっかり楽しみを見出し、麓へ向かって下山
していく。60才代以降のために50代から
準備・助走を始める・・・

故に、「50才からの生きかた」が大事です。

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