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今、世界が注目する「禅」

今月末で関西を離れることになりました。
合計10年間大阪に住居がありましたので、名残り惜しい
ものがあります。先週は元の職場が盛大に送別の会を
設営いただきました。職場の仲間、お客様、行きつけの
お店の理恵さん、ゴルフ場関係者他多くの方にもビデオ
メッセージまでいただき、本当に幸せなことです。皆さん
に感謝です。

関西地区というと京都、奈良、滋賀と歴史にちなむ場所
も多いのですが、お寺の中では禅関連のお寺も多数あ
りますし、座禅をやったこともありました。禅については
「世界中のトップエリートが集う禅の教室」という本が
あります。KADOKAWA出版で妙心寺春光院副住職の
川上全龍さん(マインドフルネス講師、アリゾナ州立大学
卒業年5000人に禅の指導を行う)が著者です。

「今世界のトップたちが禅や瞑想を学び、実践している。
背景としては「マインドフルネス」の世界的流行がある。
自分の内面で起きることを客観的に見つめなおすこと
で心を調え、自制心や創造性を発揮しやすい状態を
作り出すエキソサイズである。禅宗の瞑想を現代風に
アレンジしたものである。

リーマンショックに代表される実利の追求を善とする
実践主義(プラグマティズム)が壁に突き当たったこと
が背景にある。近代の西洋は「自己実現」を重視した。
これは自分のゴールにむけ自分を高めるもので、自己
中心的な考え方だ。それが行き過ぎ、リーマンショック
を生んだと理解され、仏教的な概念「空」「Well-Being」
(一時的でない幸せの追求)の延長線上に他人を幸せ
にすること、すなわち「利他」に目を向けるようになった。

今日のビジネスにはアイディアが重要である。創造性
を高めるには禅宗的な考え方「主観を排して、物事を
ありのままに見る、ということが必要である。

座禅は「調身(姿勢を調える)」→「調息(息を整える)」
→「調心(心を落ち着かせる)」の順に行う。調身、調息
で身体がリラックスすると、心が調って自制心を持った
自分が現れ、パフォーマンスを最大限に発揮できる
状態になる。

座禅の目的は、心を落ち着けることにある。落ち着い
て大きな視野で物事を見れば、人間だから失敗も
成功もあると、執着の少ない考え方ができる。それが
幸福感にもかかわってくる。」

「しあわせは いつも じぶんの こころが きめる」
(相田みつを)

まさにそういうことで、「利他」も最近のキーワードです
ね。多くの人々が同じことを言い始めて、ビジネスの
世界でも「競争から共創へ」となっていますね。

時代のトレンドを感じさせる本でもあります。

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(送別の会でいただいたお花、彩の豪華さに嬉しさ、
 安堵感、寂しさが混ざり合う・・・・・)

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我らが塩野七生氏

夏至が近づき日の長さを感じる今日この頃ですね。
我らが塩野七生氏が最新作「ギリシア人の物語Ⅰ」
を読みました。最近の著作はすべて読んでいます。
彼女の大ファンでもあり、「ローマ人の物語」「十字軍
物語」「皇帝フリードリッヒ二世の生涯」等々この15年
は、毎年一作ずつ出されれるとすぐに読むことにして
います。

「歴史家ツキディアスは、テミストクレスへの評価と
その死を述べた後で、次のように書いてこの時代を
終えている。「こうしてスパルタ人パウサニアスも
アテネの人テミストクレスも、それぞれの生涯を終え
た。だが、二人とも、彼らが活躍した時代に留まらず
その後のギリシアにも、輝かしい栄光をもたらした
点では共通していた」
人間とは、偉大なことをやれる一方で、どうしようもな
い愚かなこともやってしまう生き物なのである。この
やっかいな生き物である人間を、理性に目覚めさせ
ようとして生まれたのが「哲学」だ。反対に、人間の
賢さも愚かさもひっくるめて、そのすべてを書いていく
のが「歴史」である。この二つが、ギリシア人の創造
になったのも、偶然ではないのであった。」

紀元前5世紀ごろ、強大なペルシャ帝国とギリシャの
アテネやスパルタ等の都市国家との戦いの時代、
テルモピュレーの戦い、サラミスの海戦、プラタイア
の戦闘等ヨーロッパが形作られていく西欧人にとって
の有名な歴史の重要人物像にしっかり肉薄する姿勢
はびた一文常に変わらない塩野さんは魅力的な仕事
をする人です。これからも読み続けます。

読み進めるとこんなに知的興奮を覚える作家は少な
いと感じます。

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(福岡から羽田への帰路、房総半島上空から東京湾
 越しに富士山方向の美しい夕暮れの風景、中ほど
 の▲が見えますが、富士山の8合目から上あたり。
 夏至の19時ごろはこんなに明るい)


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梅雨到来

先週梅雨入りした瞬間から空気が変わりました。
その前の週の北風の乾いた空気から、一変、湿った
雰囲気を運んできました。電車やバス、駅、職場とい
ったあらゆる場所で人々の所作も変化がありますね。
その中で楽しみなのは紫陽花の花です。何とも味わい
のある、紺から青、紫の色合いのグラデーションとも
いえます。
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移動中に読む文庫本シリーズで追求している司馬
遼太郎氏の「街道をゆく」全43巻のうち20作「中国・
蜀と雲南のみち」まで読み進めました。この本の
魅力は氏の民俗、民族学的な深い思索と尋ねた先の
人々、同行の様々な専門家に対しても日常の会話
を通じて愛情をもった鋭い観察眼にあります。


先日読者のチィラミスYさんから、小倉織のブック
カバーをいただきました。
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今まで紙カバーを使いまわししていたので、手に伝わ
る感触が同じ本でも豊かになった気分です。どうも
ありがとうございました。大事に使わせていただきます。

「街道をゆく」ですが、稲作が中国南西部のタイ語族
に発祥があると推定されています。こういった日本人
とはどこから来たのか?的な探求や歴史を遡った
解説とかなかなか興味深いものがあります。あとひと
つ、司馬さんが行った1980年代後半の旅行記と今の
中国の報道から見る状況とと大きく異なっていることも
とても面白いものがあります。中国のここ30年間は
経済成長にともなう都市、農村の風景がここまで変化
するものかと日本の1940年代から80年かでと似通
ったものがあるのでしょう。こういったことを文章から
想像しながら読み進めるのも脳トレかもしれませんね。

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(くちなしの白が美しい・・・)


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