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2015年11月の投稿

2015/11/29

「自分という奇蹟」

生き方について多くの著書がある五木寛之氏は定期
的に巡回することにしています。最近の9月に出版さ
れたPHP文庫を読みました。内容の項目は以下です。

・悲しみは、人間の細胞を活性化する
・「慈」と「悲」がともに存在するやさしさ
・「青い鳥」は自分で作り出すもの
・相手の痛みを自分のものと感じること
・水澄めば顔を洗う、濁れば足を洗う
・心から泣くことで、本当の喜びを知る
・免疫は「自己とは何か」を知っている
・「明るさ」一辺倒で走ってきた限界
・痛みも悲しみも学んでいくもの
・存在するがゆえに、われ思う

以上からも推測されると思いますが、五木さんは
ポジティブシンキングだけが正しいとする世のとらえ
方の平易な面を危惧しています。このブログも人生を
前向きにとらえ充実させていきたいというテーマで一貫
して書かれています。
しかし、生身の人間常に前向きで、弱音や後ろ向きの
姿勢は一切まかりならんと言われてしまうと逃げ場が
ありません。時に絶望し、弱り切った状態に「頑張れ!」
とだけ言われると、死に追い込むことにもなりかねない
ことは周知のことです。
私もかつて同じように「常に前向き」問題で悩んだこと
があります。そういったときに「ネガ出し」という言葉に
出合い、救われたことがありました。ネガティブな気持ち
を思い切り、日記や何かに書き出してこのことは一体
どんなことなのかを見て冷静になってみるわけです。
その中から自分の力でコントロールできることとそうで
ないことに分けたりすると楽になります。

以下慈悲についてはとてもいい話になっています。
慈悲という言葉があります。「慈」と「悲」に分かれて
います。「慈」と「悲」は非常に似た意味の人間に寄せ
る愛情であり、ヒューマニズムではあるけれど、現れ
方が違います。「慈」というのは前向きでプラス思考
なのです。「さあ、立ち上がって、この手につかまって
一緒に歩いていこう。そして、あの高い山の頂に向か
って前向きに進んでいこうじゃないか」といいうような、
非常に積極的で明るい励ましのことを「慈」といいます。
「慈」は光なんです。

ところがもうひとつの「悲」のほうはわかりにくい。「悲」
というのは古いインドの言葉では「カルナー」といいま
すが、「思わず知らずに身体の底からこみあげてくる
うめき声のような感情」という解説になっています。
相手の痛みが自分の痛みのように感じられるという
ことなのです。前向きしか許されないと、この悲の感情
を押さえつけてしまいます。しかし、世の中にはどう
しようもない、励ましではよくならないことも存在しま
す。私にも実感があり、先日まだ20代の息子さんを
自らの死を選んでなくした人に向かうとき、言葉を
完全に失ってしまいました。こんな当人の感情は、
「「悲」によってしか癒されない心」とでもいうべきで
しょうか・・・

こんな五木さんの「慈悲」の部分はとても心に染み入
りました。積極的で肯定的な人生の選択は、ネガティ
ブなものと表裏一体であることも忘れてはならない
ことです。そんな危うい状態に自分自身は存在して
いると心得ることで奢ることなく謙虚で自然体な毎日
を送ってみたいと思ったのでありました。

時々の「五木巡回」で深く掘り下げてみることは私に
とってよい習慣だと思っています。

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2015/11/22

「人を惹きつける人間力」

人は魅力的でありたいと思うものでしょう。
いつになっても人を引き付けたいと思うことは普通だし
そのことに関心がなくなりたくないと日ごろから思って
います。
表題のような本は巷に溢れています。今日ご紹介する
ボブ・コンクリン氏もそういったことに献身してきた一人
だと思います。

米国ミネアポリスの成人教室で30年近くにわたって
人間成長のための意欲変革プログラムを開発した
主宰者で77歳で1998年に亡くなっていますが、本書は
ロングセラーになっています。

私も多くのこの類の本を読んできましたが、共通の項目
が多いと感じています。本書もそのスタンダード版とも
いえるでしょう。ご紹介します。(創元社 柳平彬訳)

「経営者として成功するためにの最大の要素はパーソ
ナリティ、すなわち人間性である」3つにの要素が大事。

①柔軟性に富んでいること
②経験か教養があること
③人を惹きつける魅力を備えていること

人間性は「思考」「行動」「感情」の3つの土台からなる。
この3つを変えて新しい自分を創り出す方法を「TAFFY
方式」という。これはまず自分の考え・思想(Thoughts)
を変え、その考えを行動(Action)に表すことことで、
感情(Feeling)を湧きあがらせ、新しいあなた(You)
を創り出すというものである。

人生で成功するステップは次の3つである。これを忠実に
実行すればあなたは際立ち、人から認められる。

①魔法の言葉:困っている人がいたら「私にお任せくだ
 さい」と、その心配事を引きうける。
②人に弱点を許す:人に弱点を受け止め、許す。
③責められよう:蔭口や非難など」を、腹を立てずに受け
 入れる。

人は強制ではなく、説得されると、説得された人間に好意
を持ち行動する。説得力を増すには、例えば次のようなこ
とを心がけるとよい。

①質問の力を使う:説得する前に相手の意見を尋ねるこ
 とで、相手を気持ちよくさせる。
②他人に自分は重要な存在であると思わせる:感謝の念
 や礼儀正しさを通じ、相手に「自分は重要な存在なのだ」 
 という気持ちを起こさせる。
③相手の見地に立って語る:説得するときは、相手にとっ
 てどのような利益があるのか、事実を交えて語る。
④小さな点を譲る:重要な点以外は相手の好きにさせ、
 相手の顔を立てる。100%の賛成を売る必要はない。

米国流の表現になっているので、違和感を感じる人もいる
かもしれません。しかす、これらは私たちが日常の成功例
で意識しないまでも、蓄積されていることを強く感じます。

プレゼンも極力聞き手の立場で語っていくことですし、モチ
ベーションのあがる関係構築が経営者の大きな部分を占
めている気がします。

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(アナ雪 ; ありのままで~♪
アレンデール王国家の次女。明るく楽観的で、大胆な性格
の持ち主。幼いころ、姉エルサの力で危ない目にあうが、
トロールに助けられた。このときの記憶がないアナは、
エルサが心を閉ざした理由が分からず、仲よしだった姉と
の絆を取り戻したいと願っている。しかし、その反面、自分
を遠ざけるエルサになかなか素直になれない。
孫娘の誕生日祝いに色鉛筆で描く;我ながら上出来???)


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2015/11/15

推理小説の魅力

ご無沙汰になりました。立冬も過ぎ、世の中は歳末
に向けひた走る雰囲気です。ホテルでも1日から
クリスマツツリーが登場で驚きです。
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さてさて、野菜の名前のお店の理恵さんから課題
図書をいただきました。ユッシ・エーズラ・オールスン
著「特捜部Q 檻の中の女」(ハヤカワ文庫)です。
普段は推理小説を読むことは稀で、こういう機会
を利用します。本文578ページという巨編です。
移動中に読むのが一番いいのですが、巨編は
出だしがなかなか乗ってきません。(どの本でも
そうです・・・)100ページを過ぎると、のめりこんでき
て、時間を惜しんで読むようになるパターンです。

筋書きは裏表紙より、
「捜査への情熱をすっかり失っていたコペンハ
ーゲン警察のはみ出し刑事カール・マークは新設
部署の統率を命じられた。とはいってもオフィスは
窓もない地下室、部下はシリア系の変人アサド
一人だけだったが、未解決の重大事件を専門に
扱う「特捜部Q」はこうして誕生した。まずは自殺
と片付けられていた女性議員疾走事件の再調査
に着手したが、次々と驚きの新事実が明らかに!
デンマーク発の警察小説シリーズ第一弾!」
となっています。

未解決事件はDlifeの「コールドケース」のブロンド
のリリー・ラッシュ刑事とそのユニークな仲間の
魅力を思い浮かべますが、主人公カール・マークは
マイアミCSIのホレーショ刑事のような、くらいついたら
徹底的に深堀りし、毒を吐き散らかすはみ出しぶり、
また「相棒」の杉下右京のような細かいことにこだわる
性格を発揮しています。

最近テレビドラマのテンポに慣れているので、
578ページのゆっくり展開は想像力が働き、脳トレ
になったかもしれません。

とにかく、ビジネス時間とは一線を画せる時間を
味わうことが推理ものの魅力です。自分の中に
劇場空間を作り上げられるのかもしれません・・・


主人公のミレーデ・ルンゴーは魅力的な女性議員
で障がいのある弟を大事にしていて、男性を寄せ
付けないところがあります。その理由は子供の頃
の両親運転の事故が背景にあり・・・とだんだん
核心に迫っていきます。想像することが本の面白い
ところですね。

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(大分で開催される車いすマラソン応援で泊まった
 別府の風景;あがる湯けむりに湯の町情緒が
 うかがえる)

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