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「現場論」

「現場が大切」「現場力」といった表現で現場重視
の姿勢は日本の企業の強さの根源と考えられて
います。私もそういった現場重視の会社に勤めて
います。しかし、本当に「現場力」とは何か?発揮
されているか?というと驚くほど成功している会社
は少ないのかもしれません。トヨタやデンソー、無印
良品等の強い事例を紹介しつつ核心に迫る本を
辿りつつ考えてみたいと思います。

 遠藤功 早稲田大学ビジネススクール教授は
三菱電機の現場からスタートし、2004年には「現場
力を鍛える」を出版し「見える化」という言葉でもおな
じみです。昨年11月に発売20日でまたたく間に3万
部を超えた「現場論」を下敷きに考えたいと思います。

<<<「平凡な現場」から「非凡な現場」へ>>>

・「現場とは」
 現場とは「これまで」と「これから」との間で進行し
 続ける「今」のこと。
 現在進行形の社会的状況。現場は決められていな
 がら、決められていない。
 既に作られていながら、これから作られていく。
 動かしようのない現実に拘束されながらも、常に
 変化へと開かれている。

・「現場に潜む5つの性格」
 ①現在進行性 ②予測不可能性 ③即興性 
 ④具体性 ⑤複雑性
 
・「現場の3つの顔」
 ①顧客に対して価値を創造する「価値創造主体」
 ②日々の業務を確実にこなす「業務遂行主体」
 ③業務を通じて人を育てる「人材育成主体」

・価値創造主体である現場に内包されている組織
 能力を「現場力」と呼ぶ。現場力は 企業の競争力
 に直結し、以下3つの異なる能力からなる。
 ①「保つ能力」:決められた業務を確実にこなし、
   決められた価値を安定的に生み出し、現状を
   保つ能力
 ②「よりよくする能力」:業務を日々改善する能力。
   この改善能力こそ、現場力の中核となる組織
   能力そのもの。
 ③「新しいものを生み出す能力」:イノベーションの
   原石に気づき、それを起点に全く新しいものを
   生み出す能力

・「非凡な現場」には、価値創造主体、業務遂行主体、
 人材育成主体という現場の3つの顔に加え、「知識
 創造主体」という顔が存在する。これが「平凡な
 現場」との決定的な違いである。

・現場を「知の塊」(知の集積)にすることが、「非凡な
 現場」になるための鍵である。知識創造は現場から
 離れた本社ではなく、現場での対話、相互作用を
 通して行われる。「非凡な現場」は、日々の実践
 を通じてナレッジワーカー(知識労働者)を生み
 出し、現場の能力を進化させている。

・現場力を高めるために経営者がすべきことは以下
 の2つ。
 ①経営者と現場が夢を共有し、現場を「未来に
   向かわせる」
 ②現場を鼓舞し、現場の「持てる力を解放させる」

より今日、今日より明日がよくなっているか?」これに
愚直にこだわれる現場であることが重要だと思います。
「凡事徹底」の風土が「非凡な現場」「エクセレントな
会社」の必要要件のひとつです。

こういう組織風土はお座なり、お決まりの○○運動
で現場任せでは形骸化し、どこかの鉄道会社や食品
関係の現場のように「保つこともできない職場」になる
危険を孕んでいます。トップが本気になり、現場の熱
が出てるまでコミットし、ミドルが動かされ、現場が本気
になる、成果を「見える化」するといった現象につなが
っていっているのがトヨタ、デンソー、無印等例示され
ている企業です。「非凡になる」ことに偏執し、課題に
苦しみ、目標に愕然とし、アイディアにときめき、時に
楽しみ、成果に感動しといった「組織風土」を目指した
事例がとても魅力的に感じました。

※「現場論」遠藤功著 東洋経済新報社 (帯文より)
 「現場の能力格差は極めて大きい。卓越した現場力に
 まで磨き込み、競争力の柱となる ような「非凡な
 現場」の数は多くはない。大半の現場は、可もなく不可
 もなくという レベルの「平凡な現場」だ。なかには、
 企業を破綻に追込みかねない「平凡以下の 現場」
 さえある。私の問題意識はここにある。なぜこれほど
 までに現場の能力格差は大きいのか。どうすれば
 「平凡な現場」を「非凡な現場」へと転換することができ
 るのか。それこそが本書の主題である。」

Dsc_03991

(伊吹山 冬場は樹木の少ない南斜面にも雪が降り
 つもり、美しい)

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コメント

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