« 彼岸花 | トップページ | 「LEAN IN」 »

「マーケターの罪と罰」

ウィリアム・A・コーエン著の同書からポイント
を紹介します。久しぶりの本関連のブログに
なりますね。著者は米空軍の退役少将で
ピータ・F・ドラッカー博士の教え子でもありま
す。(日経BP社刊)

(1)企業の目的は利益を上げることではない
 私には目から鱗のフレーズでした。だいぶ以前
 にこの言葉で救われたものです。利益は何
 のためか?利益と採算性は企業にとって
 絶対必要条件であることは間違いないもの
 です。しかし、利益の最大化だけでは、企業
 は継続できないと考えます。「利益は酸素と
 同じである」いい言葉ですね。

 では何か?博士は「顧客創造こそ、企業の
 唯一の存続理由」といいます。「顧客は企業の
 基盤であり、顧客が企業を存続させてくれて
 いる。顧客のみが雇用を生み出してくれる。
 顧客の欲求と要求を満たすために、社会は
 企業に富を創造する資源を委ねている」

(2)将来を予想する最善の方法

 ドラッカー博士は将来を知る方法を見つける
 ために2つの仮説を立てた。
 ・未来は知り得ない
 ・未来は現在存続するものとも我々が予想する
  ものとも異なるものになる

 この仮説をもとに将来起きる未知の出来ごと
 に基づいて今決断を下しても失敗するとした。
 しかし、すでに起きた出来事がもたらす将来
 の「効果」は予想できるとし、将来を予想する
 最善の方法は、将来を想像することだとしまし
 た。

 したがって、市場調査なるものを行う時に考慮
 することは何か?
 ・発売前の製品の市場調査は不可能
 ・専門家の意見の価値は限られている
 ・「現実のテスト」(テストマーケティング)を重視
  せよ

私自身も企業の最大価値を作っていく立場にあり、
本書の内容は大変参考になります。過去のデータ
を分析して未来を予想することの虚しさは何度も
経験しましたし、市場調査を外部に委託しても
費用だけで終わることも何度も味わいました。

顧客の声に耳を傾け、具体的な製品・サービスを
イメージしてテストマーケティングしながら前に進ん
でいくことが大事ですね。

ピータ・ドラッカー博士はこうも言っています。

<大失敗を避ける方法>
 過去に成功をもたらしてくれたことを繰返すといず
 れは失敗すると考えた。過去企業のみならず、
 戦争、政治もしかり。環境が変わったり、決定的に
 異なる状況が生まれると、過去の成功を導いた
 法則が無効になるからだ。ではどうしたらいいか
 以下の点で吟味してみたい。

 ・自社の業界だけでなく、世界で何が起きている
  かを知る。新製品だけでなく自社の事業にほん
  のわずかでも影響を及ぼしそうなことは何でも
  理解しておく。
 ・すでに起きた最新の事象に基づき、どんなことが
  起きそうか自問する。
 ・自分で「もしこうなったら、どうなるか」という未来
  予想ゲームをする。
 ・トレンドと最新動向に注目する。

 有益な役割を果たす期限を越えて過去の成功に
 乗じようとしないことでマーケティングの大失敗を
 避けられる。

難しい時代だからこそ、過去をよく振り返りながらも
その成功要因を賞味期限を強く意識しながら、生き
残りを目指して、顧客に神経を研ぎ澄ませていきた
いものです。大変参考に、また戒めになる著作でし
た。

 

|

« 彼岸花 | トップページ | 「LEAN IN」 »

コメント

タイムリーな戒め
ありがとうございます。

改めて大変参考になり
目が覚める思いです。

投稿: 夏海 | 2013/10/15 12:34

夏海さん コメントありがとうございます。確かに難しいことに対するドラッカー博士の洞察だと感じます。どう行動していくか?これからも課題は続くですね~

投稿: Shun | 2013/10/15 21:26

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/37225/58287783

この記事へのトラックバック一覧です: 「マーケターの罪と罰」:

« 彼岸花 | トップページ | 「LEAN IN」 »