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2012年11月の投稿

2012/11/25

ノマドという働き方

Nomadとは遊牧民のことを指します。遊牧民のように
自由に働く人たちのことをノマドワーカーというそうで
す。「ノマドライフ」本田直之著や黒川紀章著「ノマド
の時代」89年に情報化時代には個人と個人は特定
の目的で繋がる生き方が当たり前になるという主旨
です。日経の日曜日の「今を読み解く」の記事を題材
に考えてみましょう。

確かにPCから携帯、スマホへと大きくテクノロジーが
進化する黒川さんが指摘した直後から20年大きく変わ
りました。しかし、働き方という意味でノマドと似た概念
に「脱サラ」があります。会社に雇われず、やりがいの
ある仕事をするという意味で使われますね。「フリータ」
「フリーランス」「インディペンダントな生き方」「起業家」
ブームが起きました。日本人は常に「自由な働き方」
を渇望してきたようにも思えます。

日本人にはノマド的生き方が何故ブームになるので
しょうか?それは日本が極めて安定的な社会だから
かもしれないと指摘されます。行政用語に「標準労働
者」なる言葉があります。「学校卒業後直ちに企業に
就職し同一企業に継続勤務している」労働者のこと
です。私もこれに当てはまります。こういう背景から
「会社による安定か、会社からの自由という2つの
極端な理想像の間を激しくぶれながら行き来してして
きたといいます。確かに私自身も絶えずこのテーマに
揺さぶられ続けてきました。

サラリーマンという言葉に被差別観を妙に感じたりして・・
しかし、50代になってくるとどういう形態で働いている
かはあまり問題ではないという結論に達してきました。
40代で異業種交流の場に行き、会社員でない人との
会話をしてみて気付いたことですが、結局どんな種類
の仕事で世の役に立っていくかであって、もっといえば
その人がどんな生きかたをして、どれだけ自分にとって
魅力的かに突き詰められる気がします。

確かにノマドワーカーには余裕でセミリタイアといって
自分の好きなことをやりながら、適度に働く自由人と
いったニュアンスを見出すイメージです。私自身もそう
思った時期もありましたが、今はあまり気にしなくなり
ました。

それはビジネスとプライベートの時間を明確に区別
することが優れた考え方であって自分にもその域に
達しなければならないと脅迫的に思っていたことも
ありました。今は仕事をすることができることに感謝
できる心境に変わってきたことに原因があると考え
ています。

自分の人生の時間には仕事と私事の区別は社会的
には厳然としたものがありますが、個人的には区別
を無理にしなくてもいいのではないか・・と考えると
楽になってきました。仕事が充実していれば、個人的
にも楽しくなるし、気持の余裕が生まれます。そうして
会社員の生活が終われば、それに代わる自分の出
来ることを軸にしながら経済面の許される範囲で暮ら
していけばよいと考え始めています。

リタイア後の生活に必要なことは50代の内から少し
ずつ準備をしておく・・そのバランスが少しずつ大きく
なり、50代では頭の中にあり行動に習慣化される
時期にあると考えています。

ただし、ノマドな働き方ということは会社に雇われ
ずに働くという意味でとらえれば、相応のリスクが
伴うわけで、特に国家の代わりに企業が社会保障
を提供してきた日本では特徴的です。ノマドブームを
個人の働き方だけの問題ではなさそうです。日経
新聞のコラムが指摘するように日本人全ての働き
方であり、社会保障を含めた社会の在り方でも
あるのでしょう。この事は今後社会保障の議論と
ともに考えられていくことでしょう。

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(サンフランスシコ 金門橋 11月素晴らしい天気)

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(アルカトラス島 刑務所に使われていた 映画を
 思い起こさせる)

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2012/11/21

ビジョナリー・カンパニー④

北国の平地で雪の便りも聞かれるようになりました。
ビジョナリー・カンパニーシリーズの第4弾が出てき
ました。企業に関わるものとして、この難しい時代
にどう会社をよくしていくかは大変な課題です。

そのヒントのひとつとして頼りにしているシリーズで
す。副題:自分の意思で偉大になる(ジム・コリンズ
モートン・T・ハンセン共著日経BP社)概要は不確実
な時代にあって受身で動くのではなく、自ら創造し
勝ち進む、こうした「偉大な企業」の経営概念・手法
を膨大な調査研究を基に明らかにしています。この
個人ではやりきれない量の調査をストイックにやり
切っているところが魅力です。

主に1980年代から2000年代初頭までに長期に亘っ
て躍進を続けている企業を10X(10倍)企業といい、
率いている経営者を10Xer(テンエクサー)と呼んで
います。アムンジェン、バイオメット、インテル、マイク
ロソフト、プログレッシブ保険、サウスウェスト航空、
ストライカーの7社を取上げています。

◆10Xerリーダーの特徴
(1)狂信的規律
リーダーの10Xerに共通するものは自らの探求に
集中し、妥協しない。並外れた粘り強さを持ち、自ら
設けた基準から決して外れない。それは狂信的でも
ある。90年代後半のこと、プログレッシブ保険の
株価は乱高下し、CEOのピータ・ルイスは、アナリス
トの予想ゲームに踊らされるのを避けるに不確実な
来期収益予想を止め、毎月決算を発表し、四半期
収益を市場から予想しやすくして自らの信念を貫い
た。

(2)実証的創造力
10Xerリーダーは不確実な時代に目標を定める時、
社会通念を無視する。専門家の提言も気にしない。
注目するのは専ら実証的データだ。それを基に創造
的な行動に出る。94年インテルのCEOアンディー・
グローブは前立腺の腫瘍の可能性が高い知らされ
た。自ら医学論文を読んで、前立腺には統一見解
がないことを知った。最終的には論理的結論を自ら
導くしかないと判断し、外科手術、放射線、化学療法
の併用を選んだ。

(3)建設的パラノイア
マイクロソフトのビル・ゲイツは「常に恐怖を感じて
経営すべきだ。・・個人的にはいつも失敗した場合
のことを考えている」と語っている。彼はオフィスに
ヘンリー・フォードの写真を掲げていた。後にGM
にトップを明け渡したように、どんな偉大な起業家
でも追い抜かれるという事実を自分に言い聞かせる
ためだ。徳川家康が三方原の合戦で破れた家康が
直後の自分を描いた絵を掲げていたことを思い起こ
させる。

(4)レベル5野心
上記3つの資質に命を吹き込むのが、やる気の原
動力「レベル5野心」だ。10Xerリーダーははたから
見ると偏執狂でノイローゼ気味な変わり者に見える。
大勢の人を虜にするほど魅力的な野心にある。
個人的なエゴや利益を超えて偉大な企業を築いたり
世界に変革を起こしたりするような大目標を達成し
ようとする。

◆10Xerリーダーの経営概念・手法
(1)20マイル行進
10X企業は「20マイル行進モデル」と呼ぶモデルを
体現している。長期に亘って一貫性を保ちながら
工程表にしたがって着々と進むのだ。暑いときでも
寒いときでも一日20マイルのペースを維持する。
それはあたかも南極点到達のアムンゼン隊とスコット
隊の違いに現れている。20マイル行進は単なる
哲学ではない。軌道から外れないようにするための
工程表だ。
サウスウェスト航空は、好況時に自制心を働かせる。
自らの能力を超えて拡大しないようにすることで、
収益基盤と企業文化を守っている。運行開始から
8年間は地元テキサス州以外には進出しなかった。
州外への歩みは慎重で東海岸へ到達したのは
操業から四半世紀経っていた。

(2)銃撃に続いて大砲発射
不確実で不安定な環境下にある時、イオノベーション
一本やりでは壊滅的な打撃を受ける可能性がある。
謝ったイノベーションに賭けてしまうかもしれない。
イノベーションか破滅かの二者択一の世界と決別する
方法がこれ。海戦で敵船から威圧されているとする。
限られた火薬を集めて一発ドンでは死を待つだけだ。
火薬の一部だけを使って銃弾を撃つ。目標から40度
外れた。次は30度。次は10度。そして4回目に船体
に命中。次は残った火薬をかき集め大砲で撃沈。
生き残ることが出来る。

(2)死線を避けるリーダーシップ
10Xerリーダーは突発的な変化が猛スピードで破滅
的に訪れるとの前提で行動する。
・バッファーを用意する
 万が一に備えて現金など手元資金を積み上げ、バッ
 ファー(緩衝材)を用意する。
・リスクを抑える
 10Xerリーダーは保守的でリスク回避型の手法で
 会社を率いている
・ズームアウトに続いてズームイン
 10Xerリーダーは「二重レンズ」の資質を備えており
 ズームアウトし、ズームインする。環境変化に細心
 の注意を払いつつ目標を達成する。

このようなリーダーの下で10X型企業はリスクを抑えつ
つ優れた成果を継続して出しているということです。
イノベーションという言葉が定着しましたが、リスクの
の回避をいつも念頭に置いて、自分の尺度をしっかり
持ち、身の丈に合ったペースで着実に前進する偏執
狂的意思と行動の持ち主が10Xerリーダーということ
ですね。頭の整理はできました。実行は自分自身
ですね・・・

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(事務所から初冬の生駒山日の出を望む)


 

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2012/11/11

初冬の趣

ちょっとご無沙汰したしておりました。3週間空いて
しまいました。その間に立冬となり、朝晩寒くなり
すっかり晩秋から初冬の趣となりました。ずっと
土日も含めて忙しくしておりましたら、川崎の自宅
でツワブキが咲いておりました。
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ずっと前からあって花の形からキク科であること
は分かっていました。しかし、名前を意識はしませ
んでした。つわぶきという名前でした。
「つわぶき 【〈吾〉/〈石蕗〉】
キク科の常緑多年草。暖地の海岸付近に自生。
また、観賞用に庭に植えられる。葉は根生し、
長い柄があり、腎臓形で質厚く光沢がある。
初冬、花茎を立て、一〇個内外の黄色の頭花
をつける。茎と葉は解毒・排膿などの薬用とし、
葉柄は食用とする。」(大辞林より)

川崎の自宅に帰った時は猫の額の庭の植物の
世話を短い時間でもすることは、なかなか楽しく
かつ季節を感じる大切な役目もします。

今回は冬に耐えられないサンパラソルのような
夏の多年草を軒先や部屋に入れました。雑草も
勢いが無くなり、弱くなった日差しは年末までの
日程を勘定する時期になったことを感じさせます。

つわぶきは可憐な黄色い花をつける一方葉は
フキのような形で厚く艶やかな光沢があります。
日陰でも育つ強さとピロリジジンアルカロイドと
いう有毒物質を持ちながら、打撲ややけどに
効く民間薬として、茎はフキ同様に食用にもなる
多面性を持っています。

年末に向かう11月初旬に米国大統領の再選、
中国では新指導者の誕生等新しい時代の区切り
として13年以降の世界を作っていきます。そんな
時代を艶やかに、したたかに生きていくことが
大事ですね。

つわぶきは艶のあるフキから来ているともいわれ
島根県の観光地津和野の語源「つわぶきの野」
ともなっているともいわれています。常緑で艶が
あり初冬に花をつける身近な我が家のつわぶきを
調べてみていかに知らないことが多いかを知らされ
ます。こんな身近な驚きも楽しいものです。

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