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歴史の語り部

ある講演会で黒田美江子さんという講師で今年の
大河ドラマの平清盛にまつわるお話がありました。
黒田美江子さんは「1987年、姫路城を案内
するボランティアグループ「ひまわり会」を結成し、
秘められた魅力をガイドとして伝え続けてきた。
黒田は今、姫路城ガイドの後継者を育てる一方、
城の魅力を伝える講演などを年二百回もこなす。
2003年には「姫路の魅力を伝える活動」が評価
され、市教委の「姫路お城大賞」を受賞した。
「お城に元気のもとをもらい、人生の幅が広がった。
いくら恩返ししても、し足らない」(兵庫人ホーム
ページより)

プロフィールにまつわる話は後にして、まず内容
です。平家物語は登場人物が一千人を超える、
大変複雑な物語です。「平清盛は大成功した後に
大失敗する」ともいえます。清盛の二代前の平正盛
は白河上皇に誠心誠意仕える、その子忠盛は上皇
との関係を深めていきます。そのバックグラウンドに
は日宋貿易があり、北面の武士といわれてまだ低
かった武士階級の地位向上を図ります。さらに暗黙
の事実だった上皇の胤といわれていた清盛を後継
ぎと定め、天皇家のもめ事を収め大出世を成し遂げ
ました。全国の国司の半分以上を占める「平家にあ
らずんば人にあらず」と言わせしめ、天変地異による
利益源であった宋銭の価値が下がり苦しくなります。
没後わずか4年で滅びて、壇ノ浦に沈んでしまう物語
です。

わずか一時間でこの複雑さを説明するには、何か
ポイントを絞らなければなりません。その軸を平安
時代の天皇家の主導権の移りから武家の台頭とい
うストーリー。桓武天皇の天皇中心の政治から藤原
道長をはじめとした上流貴族の摂関家が牛耳る
摂関政治へ。さらに天皇家が復権し、上皇が実権
を握り白河上皇(伊東四朗役)が君臨する「院政」
となっていきます。その防衛軍であり古くは天皇家
と姻戚の平家と源氏が台頭し、上皇に取り入って
いき大出世するプロセスとして平清盛をクローズ
アップしています。

黒田さんの足跡は「50才以降の生きかた」にも通じ
るものがあります。さらに兵庫人のホームページ
から拾ってみます。
「きっかけは、姫路市教委が開いた姫路城の専門
講座だった。当時、市職員の菅原美文(よしふみ)
(71)から由来や建築について初歩から学んだ。

菅原は厳しく言った。「後輩の受講生を三回、案内
するように」。じっくり姫路城を見せて回るには半日
かかり、同じ人に三回語るとなれば相当な知識が
要求される。

黒田は、菅原の講義を漏らさずノートに書きとどめた。
録音した話を何百回と聞き、分からない部分は各種
の文献に当たって詳しく調べた。

しかし、実際にガイドをしてみると、予想しない質問
に言葉が詰まった。「お城のことだけを知っていても
駄目だ。背景に広がる歴史のつながりを知らないと」

力になったのが、お地蔵さんなどの野仏と俳句を
公民館講座で教えてもらった林比佐雄の存在だった。
姫路市内の小児科医で、独学ながら専門家以上の
知識を持っていた。膨大な識見とあふれ出る奉仕精神、
それに人の心を温かくする独特の雰囲気があった。
「人間って、こういうふうに生きられるんだ」―。林が
百一歳で亡くなるまで、薫陶を受け続けた。」

いかがでしょうか?好きなことを人よりよりたくさん
踏み込んで行動することで、感動を呼ぶことができる
ようになるんだということを伝えようとしていると感じ
ました。


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