鎌田洋さんとディズニーランド
先日あるイベントの講演でヴィジョナリー・ジャパン
の代表鎌田洋さんのお話を聞きました。CS(顧客
満足度)に関する講演ですが、その話より彼が東京
ディズニーランドに勤めていた時の経験が面白か
ったです。商社を辞め開業したばかりの東京ディズ
ニーランドに就職を希望するも4度不採用、5度目
の挑戦で採用、担当は清掃、あらゆる工夫が散り
ばめられていることは周知のことですが、例えば、
昼間は小さい箒とチリ取りでお客様の邪魔にならぬ
ようと有名ですが、夜間は大型清掃機械で大掛かり
に行っています。見えぬところでちゃんとやっている
のですね。そうして8年間カストーディアル[清掃部門]
初代ナイトカストーディアル・トレーナー兼エリアスー
パーバイザーとして、ナイト・カストーディアル・キャスト
を育成すしてその後、デイ・カストーディアルで顧客と
の関わりを学びます。
ディズニー・ユニバーシティ[教育部門](7年在籍)
教育部長代理として、オリエンタルランド全スタッフを
指導、育成た体験から「7つの習慣」で有名なフランク
リン・コヴィー・ジャパンに勤務した後現在の会社を
設立したわけです。
長々と記述しました。自分の経験から教育訓練を経て
人を育てる仕事に転じていく方の講演は多いものです。
思わず引き込まれていきましたので、ご紹介します。
1 「想い」を徹底する
理念・哲学を分かりやすく全員に共有することはとて
も大切なことですがこれがなかなか徹底できない。
ディズニーの言葉を引用します。結構いいです。
ー理念・哲学を伝えるー
「科学技術が進めば進むほど孤独となって分離する。
私は人々が互いに感動し心をひとつになれる場所
を作りたいんだ。・・子どものためにディズニーを作
るのではなく、誰の心にもある子どもの心のために
作ったのだ。」
2 「想い」を具体化するための仕掛けを考える
商品開発システム、情報システム、教育システム
人事システム、サービスシステム
3 その「想い」を絵に描いた餅にしない
We create happiness!
目的:ハピネスへの道づくり
どのような姿:ゲストの期待を越えて
どんな姿勢で:毎日が初演
「人は誰でも世の中でもっとも素晴らしい場所を
夢に見、創造し、デザインし、建設することが
できるが、それを現実のものにするのは人で
ある(ディズニー)」
4 仕事に誇りを持つ
ユニークさ、こだわり、誠実さ、社会貢献、チーム
ワーク、本物志向・・誇り=ES(従業員満足度)
があれば、給与には必ずしもこだわらないことが
ディズニーのバイトを観れば確かに分かる
5 相手の真のニーズを考え、提案する
鎌田さんがメガネショップに行くと従業員は一生
懸命趣味を聞いてくる。ツボにはまりいろいろ
自慢話になると、その世界に合わせたメガネ
を上手に勧めてくる。これこそ自分が望んでいた
世界に入っていたたと後で気付く。
6 主体的な個人がいる(己の人生を大事にする)
依存状態から(~してほしい)から主体的(~したい)
自分の人生への「想い」がある。自分に何ができる
かを考える。
結論は己の人生を大切にした「想い」から全てが始まる
ということですね。この種の話に共通する核心(コア)で
すね。あとはどれだけ自分の経験と皆さん惹きつける話
の引き出しを持つかだと感じました。
最後にCS(顧客満足度)のまとめ。
「良い組織文化の中にCS向上の花が咲く」
◆CSを阻害する要因
・コミュニケーション不足
・権限委譲が無い
・セクショナリズム
・応急処置のオンパレード
・動機が弱い
・時間がない
・リーダシップの欠如
・リーダに対する不信感
・ヴィジョンがない
・リーダの言動不一致
・変化に対する恐れ
・目標達成に見返りが無い
組織におられる人にはどきりとするフレーズですね。
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