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2011年8月の投稿

2011/08/27

ニッポン再生の秘策

日経フェアというイベントがありました。
会社の半休を取って参加してみました。
ストックワールドという株式投資家向けのもの
です。その目玉として堺屋太一氏の表題の講演
がありました。同氏の最新著作の「第三の敗戦」
を題材にした講演です。

ご存知の通り三つの敗戦からストーリーするのです
が、最後どういう締めくくりをするのかを楽しみに
最前列で聞いていました。まず基本からです。
「第一の敗戦」 幕末の1863-1868年の5年間
の大混乱に次ぐ明治維新の時代。
「第二の敗戦」 太平洋戦争の敗北とその後の
混乱。
「第三の敗戦」 1990年以降の20年。名目成長
率ゼロで、デフレ、財政大幅悪化、税収が歳出の
42%にまで下がる時代は幕末と昭和20年、21年
の二回しかありません。

「第三の敗戦」期には3つの危機があります。
1)通貨 もともとお金はモノやサービスの対価とし
 ての機能がありますが、利子を払っても借りる
 人がいるかどうかという重要な判断基準があり
 ます。ITバブルやサブプライム等いろいろなバ
 ブルがありましたが、今は国がお金を借りること
 が最大の借り手になってしまいました。
2)エネルギー 同氏のデビュー作「油断」でも取り
 あげられますが、日本は外国にエネルギーの
 ほとんどを依存しながらその危機感が醸成され
 ない国でもあります。
3)組織 現在は組織が大きく劣化してしまってい
 ます。官僚が職業ではなく「身分化」していて
 仲間内から評判のいい人が出世する仕掛けな
 ので、極めて内向きになっています。問題を未然
 に解決するよりは、問題が増えた方が組織の
 拡大を図れる状況になっています。年功序列の
 最たる組織として硬直化、人材の劣化を起こして
 います。これは公的性格の会社にもあてはまり
 ますね。○電、○航とか・・

デフレ、インフレの興味深い説明もありました。
「デフレ」 過去を守るために未来を犠牲にすること
「インフレ」未来を作るために過去を犠牲にすること
こういう見方も面白く、適度なインフレが望ましいと
のことです。

さらにここからエンディングですが、どうしたらいい
か?それは「高齢者を大切にすること」で、戦後
欧米の「嫌老好若」の風潮があったが、日本は
老いを尊敬する文化があります。マーケット、購買
力からしても高齢者が圧倒的にお金を持っています。
世に中に高齢者向け商品、サービスは驚くほど少な
いのも事実です。また、労働力の面でも65-70才の
人は一般に昔より健康です。経験を持つ労働力と
して活用すべきで、収入は年金+10万円程度でも
結構暮らしていけます。タクシー業界ではこのモデル
の運転手さんが活躍しています。

今回は株式投資化が聞いているので、締めくくりは
何に投資したらいいか?ですが、好きな会社、商品
が好きとか、経営者が好きとか好き嫌いで判断して
おけば、損しても納得できるとおっしゃいます。「有利
不利」よりも「好き嫌い」のほうが幸せになれる、株式
に関わらず特に高齢者の生き方としてはその通りで
すね。こういう場で「耳寄りなここだけの話・・」なぞ
よりははるかに間違いない言い方になると思います。

「好き嫌い」に素直になり、好きなものこそ長続きしま
すし、好きなことが何より「幸せ」なのでしょうね。これ
がニッポン再生につながるというご説です。高齢者
の活躍を工夫することが企業でも大切になると改め
て感じましたね。もうひとつのポイントは「子離れ」だ
そうです。痛いところかも・・・

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2011/08/21

高野山

夏休みをとって高野山へ行きました。避暑がてら
また、BS放送で「空海 至宝と人生」の番組を観て
タイミングがあったこともあります。高野山は実は
世界遺産でもあるのです。「紀伊山地の霊場と
参詣道」という題で和歌山県、奈良県にまたがる
熊野参詣道小辺路を含む広大な地域です。2004年
に登録されました。

「万物、生命の根源である自然や宇宙に対する
畏敬を、山や森に宿る神仏への祈りという形で
受け継いできた、日本の精神文化を象徴する文化
遺産です。」という説明は実に日本人のDNAに刷り
込まれているものを感じます。そういう精神性を感じ
ることも今回の狙いです。

さて、大阪から南海電車に乗って約2時間で標高
800メートルの高野山へ最後はレトロなケーブル
カーを使って上ります。そこは涼しい空気の爽やか
な世界です。まずは、奥之院へ直行です。ここは今
でも弘法大師があらゆる人を救い続けていると信じ
られています。森の奥の霊廟にふさわしい空気の
清冽さとパワーを感じます。
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そのかえり路は戦国武将の供養塔が並んでいます。
今はやりのお江さんと娘の千姫のものもあります。
武将たちが敵も味方もこぞって建てたがる心が分か
る気もしました。それだけ霊験があります。
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その後いろいろ観ながら金剛峯寺へ行きます。秀吉公
が亡母北の政所の菩提のために建立したそうですが、
ちょうど8月18日は秀吉公の命日に訪ねることになり
ました。建物の中をいろいろ見学しましたが、襖絵が
見事で、龍安寺にもまさるとも劣らない石庭もありました。
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さらに昼食は宿坊で精進料理をいただきました。これは
実にお勧め。2700円で部屋(宿坊)でゆっくりと庭を
観ながら食事ができます。今度は宿泊でもいいかなと
思いました。
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さらに霊宝館、根本大塔で曼荼羅の世界に浸りながら
散策して弘法大師空海の時代に思いを馳せます。
最後は徳川家霊台に寄ります。三代家光公が大権現
家康公、二代将軍秀忠公の御霊を祭った建物ですが、
東照宮の装飾と同じものでありました。家光公の時代
が絶頂期であったことを思わせます。
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丸一日楽しんむことができました。高野山はパワー
スポットであることを実感しました。平成27年に開創
千二百年を迎えるそうです。

弘法大師がいかに人々に愛されてきたかを感じる
ものです。
「生かせ いのち」(高野山真言参与会パンフより)
 虚空尽き、衆生尽き、涅槃尽きなば我が願いも
 尽きなむ(この世の中で生きとし生けるものが生き
 続ける限り、それらのすべてを救済し続ける)
と叫ばれ、衆生救済の永遠の御入定(座禅)に入って
おられます。その願はすべての衆派や身分・職業・
果ては国境をも越えて生き続けています。・・

ということで、現在も僧によって御膳(食事)が届け
られているそうです。千二百年もの間ですから、すごい
ことですね・・・

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2011/08/14

世界遺産一万年の叙事詩

BSプレミアムとして地デジに先立ち3つ
を2つに統合されました。もともとドキュ
メンタリーものが好きなのですが、今回
「世界遺産百万年の叙事詩」という題で
シリーズが放送されました。

900を越える世界遺産を通じて、人類の
ドラマを新たな切り口で浮かび上がらせ
るシリーズ。今までは観光地としての
紹介が多かったのに比べて、文明の、
産業の、戦争の切り口で世界遺産を繋
いで、世界史の繋がりを追っていくもの
です。

私の大好きなジャンルをまとめてくれて
うれしいものです。以下紹介します。

第1集 先史~文字なき世界の記憶~

 紀元前1万年から、紀元前3千年。
文献も記録も伝わっていない時代の
世界遺産を旅する。アイルランドの
「ニューグレンジ」、ブラジル「カピ
 バラ国立公園」など。

第2集 文明~世界は"知"で満た
される~

 紀元前3000年から、紀元前1000年。
およそ900ある世界遺産のうち、この
時代のものは50余り。ペルーの
「聖地カラルスーペ」、「ナスカの地上絵」
 など。

第3集 帝国~境界をめぐる興亡~

 元前1000年から紀元500年。帝国の
誕生。シリアの「古都ボスラ」、イタリア
「ローマ歴史地区」など。

第4集 世界宗教~祈りの力がもたら
したもの~

 紀元500年から1500年。この時代、世界
を動かしていたのは信仰の力。韓国の
「伽山海印寺」や「エルサレム旧市街と
城壁」など。

第5集 ルネサンス~先駆者たちの夢~

 1200~1600年の世界遺産を手がかり
に、ルネサンス先駆者たちの足跡を
追う。イタリアの8角形の城や知られざ
るルネサンスの都を訪問。日本の室町
 時代も注目。

第6集 大航海~未知なる世界へ~

  1400年から1700年の世界遺産に注目
して旅する。アフリカ「ベナン湾沿いの
 要塞群」「石見銀山」など。

第7集 独立・革命~民衆は立ち上がる~

 18世紀ヨーロッパを震源として世界へ
 拡大していった市民革命を各国の世界
 遺産でたどる。メキシコ「グアナファトと
 近隣の鉱山群」、アメリカ「独立記念館」
 など。

第8集 インダストリー~進化の100年~

 19世紀、大英帝国に始まった産業革命、
 そして資本主義の功罪を産業遺産中心
 にたどる。イタリア「クレスピ・ダッダ」、
 ドイツ「エッセンのツォルフェライン炭坑
 遺産」など。

第9集 20世紀~未来への記憶~

 激しく揺れ動いた20世紀を、戦争、民族、
 環境を証言する世界遺産を中心にたどり、
 文明の旅を終える。ドイツ「ベルリンの
 博物館島」、メキシコ「メキシコシティー
 歴史地区とソチミルイコ」など。
 (NHKホームページより)

コメンテータの松岡正剛氏と旅人の華恵
の二人で進める番組です。例えば8集では
産業革命の中で労働者が搾取される中で
イタリアでは経営者と労働者が共生する
繊維工場と住居群(クレスピダッタ)はどう
生れて、50年後にファシスト党のムッソリ
ーニに追い込まれる様を追っていきます。
こういうのが興味深く好きなんですね。

松岡正剛氏は「松岡正剛事務所を設立
して独自の活動を開始する。古代から
現代まで続く「情報」そのものの歩みを
年表化した大作『情報の歴史』を編纂する
ために各ジャンルの知識人を集め、この本
の監修を務める。この仕事が発展し、1987年
に株式会社編集工学研究所を設立する
ことになる。
(現在、編集工学研究所は丸善 の子会社
となっている)」「編集工学」を提唱されて
います。もうひとりの華恵さんは91年
アメリカ生まれでモデル、作家として活躍
されていますが、その鋭い直感力、感受性
がなかなか魅力的な女性です。


暑く危険な猛暑日のお休みの昼間は好きな
番組を観ながら過ごすのが一番ですね。

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2011/08/07

なでしこジャパンに学ぶ

なでしこジャパンに国民栄誉賞が決定 しました。
試合の当日は普段サッカーをあまり見ない私も
早朝の興奮を味わい、感動に涙しました。私たち
日本人にとって本当に勇気づけられるものでした。

武田 斉紀(たけだよしのり)さんという企業理念
コンサルタントが「感動だけではもったいない、
なでしこジャパンに学ぶ5つのこと」(そこには仕事
やビジネスを戦うためのヒントがある)という題で
発信しています。組織のリーダシップにも通じるも
あるので50才代としてもご紹介します。

「なぜここまでブレークしたのか」
①小柄なのに身長差10cmもある相手と戦って勝
った
②8試合(ドイツ)、24試合(アメリカ)をして一度も
勝てなかった相手にここ一番で勝って優勝した
(奇跡を二度も起こした)
③恵まれない環境下で、ずっと努力を重ねてきた
(澤選手は18年も)3つの壁とすべて戦い、超え
たからこそ感動がある。

「仕事やビジネスにも通じる、なでしこジャパンの
 強さ」
①うまいだけでなく、精神力のある人財を集めた
 こと
 →「人財がものをいう」
 今うまい選手という基準で選考したら別の選手
に なっていたかもしれない。佐々木監督は選手
としての強みや個性はバラバラでいいが、精神
力の一点だけは譲らなかったのではないか。
澤選手を代表とする「ひたむきで諦めない心」を
持った人財 となろうか。苦しい練習環境の中で
もめげず、「もっとうまくなればいつか夢は叶うと
信じて日々練習と努力を重ねてきた。同時に
「謙虚であり現実を見る冷静さ」も持ち合わせる。

②海外経験などで敵と自分を知れたこと
 →「経験がものをいう」
 澤選手は99年米国に渡って経験を積み「確かに
身体も大きいし、フィジカルとスピードはすごい
 けど足元の技術や器用さでは勝っていると思う
 から、勝ち目はあるはずだと感じていたと言う。
 戦う相手を知り、自分たちの強みを知った。

③徹底的に自分たちの強みを伸ばし。弱みを潰して
いったこと
 →「強いところで戦う」
 海外に移籍した選手たちはフィジカルでは勝て
ないことを思い知った。しかし、防ぐディフェンスの
方法があることも知ったし、自分達の強み、戦い
 どころを見出した。高い位置でボールを奪い、短い
パスでつなぎ、スペースを 使って相手を崩すスタ
イルだ。

「組織にはリーダの存在が欠かせない」
④メダル獲得、そして世界一を本気で目指したこと
 →「目標を共有する」
 北京オリンピックの時はベスト4に入ったことで
満足してしまい、メダルを取りにいく気持で負けて
いたと反省。今回はそのときの悔しさと、気持の上
での弱さを克服して臨んだ大会であったはずだ。
「必ずメダルを取って帰ろう!世界一だって最後ま
で諦めないという目標を共有することだけはできて
いた。

⑤リーダーが信じ、こだわり続けたこと
 →「リーダーは決して諦めない」
 大切な要素として2人にリーダーの存在がある。
まず自らの背中を見せながら現場を率いた澤選手。
澤選手は「苦しくなったら私の背中を見て」決勝
 戦の後半先行され、残りわずかになったときも「大
丈夫、諦めるな」と声を掛けた。「本当に最後まで
諦めずに走り続けた結果が優勝につながったと思
います」と述べている。
 一方、佐々木監督も「栄冠は選手に、責任は監督に」
を実践し、どんな質問や相談にも「のりさん」として
応じる「横から目線」で接していると語っている。指導
は厳しくも細やか、ちょっとしたしぐさを見逃さず、話し
かけて気持を測るといった出場機会のない選手にも
鼓舞し、21人全員を戦う一員にした。

「永続的に発展成長するために当たり前に必要なこと」
 なでしこにとって今後必要な課題は「勝ち続ける
こと」で人気を維持し拡大することだ。ひとりひとりの
気持ちと努力で勝ち取った環境であることは選手
全員が知っている。だからその気持と努力を怠ったら
 今の環境はプロ野球や男子サッカーと異なり一瞬に
 して失われてしまうと冷静に考えている。「彼女たち
 は女子サッカー界全体のためにプレーしている。自分
 のためだけと思っている選手は一人もいない。」(ベレ
 ーザ野田監督)「ひたむきで諦めない心を持ち、謙虚
 で冷静」なことが必要だ。


澤選手の覚悟と情熱の深さ、佐々木監督のサーバント
リーダシップ的な要素、誰でもできることを極めていけば
最も強くなることができる気持ちの部分と謙虚で冷静な
真摯な姿勢を学んだ気がします。

合わせ武田氏の才能を感じるのはお題の「感動だけ
ではもったいない、なでしこジャパンに学ぶ5つのこと」
(そこには仕事やビジネスを戦うためのヒントがある)
です。今の気分をしっかりグリップしています。

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