« 長谷部誠著「心を整える。」 | トップページ | 新緑の候 »

伝える力

今や池上彰さんといえばテレビに著作に大活躍の
時の人ですね。NHK時代の「週間こどもニュース」
の分りやすさがとても印象にあり、結構分ったつも
りで分っていない私たち大人のための番組でもあっ
たように思います。池上さんが大ブレークしたきっか
けの番組でしょう。

その池上さんのロングセラーの本が2007年発行
の「伝える力」(PHP新書)です。最近読んでみて
ハウツーものとしても分りやすい、自身の経験を
突き詰めて工夫して書かれていると感じました。
ハウツーものは自分の成功体験をノウハウとして
紹介するわけですが、どこか読者に本当に身に付
けられては商売にならない、その時に気付いて分
ったつもりになって喜んでもらいその後結局ものに
ならない・・というのがオチになる意地の悪いものも
少なくありません。

本ブログでも多くの図書を紹介していますが、そう
いう類の感じられるものは極力排除するつもりで
きました。それでは「伝える力」の私なりのエッセ
ンスをご紹介します。

1 伝える力を培う
 「自分が知らないことを知る」分っているつもり
 というのは恐ろしい。常日頃から突き詰めると
 いう習慣はつけにくいですね。いつもそうだと
 日常は過ごしにくいし、第一疲れる。そういう
 側面があるのも事実。しかし、仕事をしていて
 もよく出会います。「○○を推進します」「△△
 と連携します」。では、具体的に中身を説明し
 てもらうと驚くほど答えられない、用語の意味
 を説明できない、特にカタカナ言葉はそれだけ
 で何となく分ったつもりになってしまう、等々
 日常で驚くほど多く出会ってしまう場面です。

 自分は知らないことばかりだと謙虚に認めて
 吸収するところから始めないと説明にならない
 ですよね。知らないことは「伝え」ようがないと
 いうことです。(反省)

2 相手を惹きつける

 007のジェームズ・ボンドが派手なアクションで
 スリルある場面でいきなり始まり、次に英国
 情報部MI6の事務所において難しい国際情勢
 の背景の説明に移るといった展開になります。
 これも最初の場面で視聴者を挽きつけた後に
 ややこしい背景説明に入る「つかみ」の手法
 ですね。講演会においてもよく出会います。
 しかし、いざ自分のプレゼンになると驚くほど
 無関心になってしまいます。「聞くべき話を私
 はしています」という姿勢になるのですね・・
 いやはや反省しきりです・・

3 円滑にコミュニケーションする

 自分と聞き手の間の水位差を上げたり下げた
 りして、流し込むこと、自分の位置を下げて
 聞き手から流れてくるものを受けとめるといっ
 たバランスがないとコミュニケーションにならな
 い面がありますね。一方的な成功話だけでは
 飽きるし、失敗談や聞き手に質問をしてその
 中からヒントを抽出して展開するなど「型」はある
 ようです。その「型」から自分のものを作りだす
 のですね。

4 ビジネス文章を書く

 これは項目を紹介してみるだけで参考になり
 ます。
 ①フォーマットを身に付ける
 ②優れた文章を書き写す
 ③現地調査では「素材」を探す
 ④演繹法か帰納法か
 ⑤「緩やかな演繹法」
 ⑥「五感」を大事にする
 ⑦問題は「中身のない文章」

 ⑤⑥⑦は特にいい。

5 文章力をアップさせる

 文章は作った後、読み返したり、しばらく
 寝かせることをしてから発表する。音読
 したり、上司、先輩に読んでもらったり、
 人に話したり、ブログに書いてみたり、
 要するに「ひとりよがり」にならない方法
 を実践することが重要のようです。

以降はいろいろな文章や図解等の具体的
なテクニックを披露してくれています。これは
本書を読んでいただくしかありません。
べからず集の中に禁止用語がありました。
「そして」「それから」「が」「ところで」「さて」
「いずれにしても」がありました。なぜでしょう?
それも読んでのお楽しみにします「が」、「い
ずれにしても」面白い内容です。

最後に大事なことを書いてくれています。
アウトプットするにはインプットが必要だという
ことです。これはすべてのことに言えますね。
伝えるための文章、プレゼンもさることながら、
ビジネス力そのもののインプットが枯れないこ
とが何よりも大切だと痛感します。お客様が
言っている世の中のニーズの変化を知らずに
雑誌やマスコミが騒いでいることだけで踊って
はなりません。

生きかたそのものも同様ですね。上質なイン
プットがあってこそ日頃の猥雑な出来事の
中に生きかたを見出していけるのかもしれま
せん・・・

結論展開にちょっと無理があったかな?
 

|

« 長谷部誠著「心を整える。」 | トップページ | 新緑の候 »

コメント

物事を誰にでも分かりやすく伝えられるって、
とても魅力的ですね♪

投稿: 撫子 | 2011/04/30 12:05

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/37225/51409517

この記事へのトラックバック一覧です: 伝える力:

« 長谷部誠著「心を整える。」 | トップページ | 新緑の候 »