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「もしドラ」

P.F.ドラッガー博士といえば、マネジメントの生み
の親ともいうべき巨星ですが、最近「もし高校野球
の女子マネージャーがドラッカーの「マネジメント」
を読んだら」(岩崎夏海著ダイヤモンド社)という本
がブームになっていることをご存知ですか?

先日職場で「経営品質」に関する発表の中にこの
本の紹介がありました。著者の岩崎夏海氏は芸大
を出た後、本ブログでも取り上げたことのある秋元
康氏に師事し、放送作家として「とんねるずのみなさ
んのおかげです」等のテレビ番組の製作に参加、
あの僚君ンも好きだというAKB48のプロデュース
にも加わるいわば「業界」の人です。

前置きが長くなりましたが、あらすじは「都立の高校
野球部のマネジャー みなみ はふとしたことでドラ
ッガーの経営書「マネジメント」に出会います。はじめ
は難しさに戸惑うのですが、野球部を強くするのに
ドラッガーが役立つことに気づきます。みなみ とそ
の仲間たちが、ドラッガーの教えのもとに力を合わせ
て甲子園を目指す青春物語。」(ブックカバーより)

ストーリーもすごくよく練られていて、さすが放送作家
だけあって飽きさせません。最後甲子園へいく涙あり
の青春ストーリーなのですが、さすがに私たちの世代
ではその観点ではなくドラッカーの視点に立ち返るポ
イントに泣かされます。

たとえば、野球部の「顧客」とは誰のことだろう?そし
てその当事者達は野球部に何を求めているのだろう
か?「顧客に感動を与えること」という定義にたどり着
きます。定義が決まると次はマーケティングを整理し
ていきます。(①みなみは「マネジメント」とであった、
②みなみは野球部のマネジメントに取り組んだ、③み
なみはマーケティングに取り組んだ)

さらに、皆の短所に焦点を合わせるのではなく、持ち
味を活かすために、まず一番の問題だった監督の通
訳に適した人物 みなみ の後輩のマネージャーで
頭はいいけど自分を出し切れていない文乃に責任を
与えて活性化していきます。(④みなみは専門家の通
訳になろうとした、⑤みなみは人の強みを生かそうとし
た)

⑥みなみはイノベーションに取り組んだ では、高校野
球の定番のバント、とボールゾーンへの投球について
見直し、ピッチャーの投球数を減らす狙いも込めて監督
やメンバーと相談してやらないことに決めます。

⑦みなみは人事の問題に取り組んだメンバーの性格や
考え方様々な要素を考慮してキャプテンやレギュラーの
あり方を見直していく。最後に⑧みなみは真摯さとは何
かを考えたみなみの幼馴みの夕紀の元マネジャーの
死を見つめながら、結果とプロセスの重要さや優先順位
を深く考えていく、ここがクライマックスでチーム一丸とな
って都立高校弱小チームが強豪高を相手に勝利をおさめ
ていくシーンに連なっていきます。

私自身も高校で運動部にとことんはまっていただけに、
とても感情移入しやすく一気に読んでしまいました。しか
し、いわゆるスポ根ものと全く違うのは、ドラッガー博士
の「マネジメント」を軸に、常に立ち返って著者なりの解釈
を堂々と提示したことだと感じます。ここまで偉大なドラッ
ガー博士の解釈本はなかなか出せるものではないと心
より思うものです。

主人公みなみが読んだのと同じ「エッセンシャル版マネジ
メント 基本と原則」(ダイヤモンド社)を2001年に読んで
いました。それを引っ張り出してもう一度読み返してみよ
うと思いました。著者の岩崎夏海さんの才能にも感動を
しました。マネジメントという一見血の通わない響きにこれ
だけ人情と感動を盛り込んで、柔らかく仕上げる力に・・・

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コメント

ブームに乗り遅れていました。
早速読んでみたいと思います♪

投稿: さっちゃん | 2010/05/20 22:10

読みました。とっても分かりやすかったですね。(^J^)私の知的レベルにはちょうどぴったりでした!

投稿: てる! | 2010/05/25 07:03

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