脱「でぶスモーカー」の仕事術
「私たちはふだんの生活でも、職場でも、「何をすべ
きか」は知っていることが多い。知っていても当たり
まえといってもいいほどだ。さらに、そうすべき「理由」
もわかっていて、そのための「方法」すらわかっている
こともある。これらをすべて理解するのは、そうむずか
しいことではない。一方、非常にむずかしいのは、長
期的に自分のためにわかっていることを、短期的な
誘惑に打ち勝って、実際におこなうことだ。」
というイントロで始まるこの本デービッド・メイスター
著(日本経済新聞社)はなぜ、わかっていてもできな
いのか?という普遍的なテーマを扱っています。
著者が人生の大半を肥満で過ごし、37年間タバコを
吸っていて、腎不全に陥り、タバコをやめ14キロ体重
を落としたそうです。人や組織も本当に深刻な状況に
なるまで、長年わかっていた問題を解決しようとしない
のかを考えています。
その主要テーマは3つに集約されます。
◆情熱
「勢いと決意は成功している個人や組織のすべてに
共通する特徴である。欲求があって初めて、人や組
織は規律を見出し、選んだ道からそれさせようとする
短期的な誘惑に打ち勝つことができる。
この情熱は、人によっては天与のものかもしれない。
そうでない人には、エネルギーや熱意を引き出し、
導いてくれる有能なマネジャーが必要となる。情熱の
維持はむずかしく、容易には実現できない。」
やっぱり・・という感じです。原則は決意という情熱が
大切で、それを維持することはむずかしく、かつ工夫が
必要なことです。
◆人
「私たちの多くは遅まきながら気づく。人生で望むもの
手に入れたいものはすべてー富、名声、尊敬、わくわく
する仕事の機会、忠実で頼りになる従業員、協力的な
同僚、友情や愛さえもーほかの人から得られるのだと」
特に個の確立した西欧人の表現だとは思いますが、い
まさらながらこのようなことを表現することに注目したい
と感じます。やはり人、ひとりで頑張って成し遂げるもの
ではないことを示唆しています。
◆原則
「原則にしたがって行動する人、さらに有力なのは、みず
から深く信じる原則にしたがって行動すると思われている
人は、顧客、部下、同僚を惹きつける」
確かに組織を率いるリーダには特に以上の要素が必要な
ことはよく分ります。いろいろな形でリーダシップ論は存在
しますが、今回は「でぶスモーカー」をどう脱するかを論じた
面白さがあります。
ちなみにこの3つの要素。組み合わせで2つしかない場合
どうなるか?をいっています。
「情熱」と「人の行動に関する知識」だけの人は定まった原
則がないだけに危険な存在。多くの人を引き寄せるが、や
がてだますか、裏切るタイプとなる。
「情熱」と「原則」はあるが「人の行動」を理解しない人は何
も生み出せない。組織を作ることも顧客の信頼を得る事が
できない。
「原則」と「人に関する理解」はあるが、「情熱」がない人は
高潔だが影響力を持たない。
いかがですか?そういうタイプ今まで会ったことがあります
ね。ご自身はどうですか?
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コメント
もう少し、情熱的になった方がいいかなぁ〜、と反省です♪
投稿: さっちゃん | 2010/01/31 23:22
「長期的に自分のためにわかっていることを、短期的な誘惑に打ち勝って、実際におこなうこと」その通りです!耳が痛い…。(゜o゜)
投稿: てる! | 2010/02/01 15:14