ビジネスで失敗する人の10の法則
表題のタイトルでどんな内容を想像されますか?
先週、コカ・コーラ元会長ドナルド・R・キーオ氏
(日本経済新聞出版社)が書いたこの本を読みま
した。通常よくあるノウハウ本に見えますが、内容
は大いに違い感銘を受けました。
アメリカ中西部で育ったキーオ氏はコカ・コーラ社
の会長まで上り詰めた人物ですが、「事業に成功
する方法は分からない」と言います。いわゆる目
から鼻に抜ける人物ではなく、謙虚な常識人とし
て正直に語る本書は目からウロコでした。
最近のウォールストリートや様々な経営者たちは
我こそは間違いのない完璧な人間であり、神から
選ばれし者、高額報酬も当たりまえという人種に
飽き飽きしている今、とても新鮮な驚きを覚えま
した。
通常、物事を前向きに捉えようとしていると、何々
をしないこと、とか失敗するという話はタブーとし
て避けられる傾向があります。キーオ氏は過去
の経験則からは、成功する方法を選別するより
も失敗から学ぶ方がより皆に当てはまると考え
ているようです。「幸せな人間は様々だが、不幸
な人間は似通っている」という主旨の言葉があり
ますが、正にそういったことでしょう。
1 リスクをとるのを止める
2 柔軟性をなくす
3 部下を遠ざける
4 自分は無謬だと考える
5 反則すれすれのところで戦う
6 考えるのに時間を使わない
7 専門家と外部コンサルタントを全面的に信用
する
8 官僚組織を愛する
9 一貫性のないメッセージを送る
10 将来を恐れる
11 仕事への熱意、人生への熱意を失う
以上のような目次です。本書はどの段階にある
組織にも当てはまりますが、ある程度成功をお
さめた企業とその経営者に役立つようになって
います。
私も一定の人数の組織の責任者を務めていま
すが、正に毎日の仕事の各プロセスにおいて
検討したり、判断したりする際に自らの戒めに
なると感じています。
先祖がアイルランド移民で、様々な仕事を経て
コカ・コーラに買収される側の企業に身を置き
1985年の「ニュー・コーク」の大失敗時の責任
者の経験も持ち、現在はアレン&カンパニー
会長として現役の著者には、いわゆる立身出
世型人物の匂いがしません。とても、実直で
冷静で飾らない語り口に一気に魅了されてし
まいました。
同世代の責任ある立場で日々お悩みの方に
特にお勧めする書です。
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